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J-GLOBAL ID:201602221676622752   整理番号:16A1369633

光化学系IIの室温での構造と基質結合

Structure of photosystem II and substrate binding at room temperature
著者 (73件):
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巻: 540  号: 7633  ページ: 453-457  発行年: 2016年12月15日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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大気中の酸素のほとんどは,植物や藻類,シアノバクテリアでの光化学系II(PS II)による水の光誘起酸化によって生成されてきた。膜に結合している多サブユニット色素タンパク質複合体であるPS IIは,反応中心での1電子光化学反応と酸素発生複合体(OEC)中のMn4CaO5クラスターでの水の酸化の4電子酸化還元化学反応を共役させている。光照射下で,OECはS0からS4という5つの中間的S状態を経る反応を繰り返し,ここでS1は暗条件下で安定な状態であり,S3はO-O結合形成とO2発生の直前の最後の準安定状態である。O-O結合形成機構の詳細な解明はいまだに難問であり,さまざまなS状態にあるOECの構造と,基質である2つの水分子の触媒部位への結合の両方を明らかにしなくてはならないだろう。今回我々は,X線自由電子レーザー(XFEL)からのフェムト秒パルスを使って,暗所に順応した状態(S1),2回の閃光照射後の状態(2F;S3が増加している),アンモニアが結合してから2回の閃光照射を行った状態(2F-NH3;S3が増加している)にあるPS IIについて,室温での,損傷を受けていない構造を報告する。XFELを用いて極低温で最近得られたPS IIの1.95Å分解能での構造から,損傷を受けていないS1状態の画像が得られているが,タンパク質が機能できる条件下でのタンパク質構造の全体像や,in situでのS状態の進行を調べるには,室温での測定が必要である。水結合部位を調べるには,水の類似体であるアンモニアがマーカーとして使われてきたが,それはアンモニアはS2とS3状態のMn4CaO5クラスターへ結合するからである。アンモニアが結合したOECは活性を持つので,アンモニアが結合するMn部位は基質である水が結合する部位ではない。今回の手法を,天然の暗状態と2F状態の比較と組み合わせることで,提案されている複数のO-O結合形成機構を判別できた。Copyright Nature Japan KK 2017
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光合成  ,  分子構造 
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