抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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第1部(Yoshizaki,2016)では,positive-only wave CISKを持つフルモデルを用いて,熱帯域の水平スケール約1000kmのスーパークラスタの東進特性を調べ,大気安定度の鉛直分布を実況に近くすると,もっともらしいtop-heavyな熱源分布で,じょう乱は東西に分かれ東進じょう乱が選択された。ここでは,理想化された対流圏の場でもっとも単純なモデルに鉛直方向のモード展開を適用し,線型および非線型の場合についてtop-heavyな熱源分布とじょう乱の伝搬特性を調べた。線型の場合,成長する擾乱の伝搬特性は,(i)一つの擾乱がゆっくりと西進するタイプと(ii)東西に二つに分かれて伝搬するタイプの二つに分かれた。しかしながら,東進する擾乱に相当する(ii)のタイプは,第1部でみたように‘非常に大きい’top-heavyな熱源分布のときだけあらわれた。それに対して,非線型にすると,(ii)のタイプの発生条件が緩くなった。非線型にすると,擾乱による温位の上層への輸送が起こり,top-heavyな熱源分布になるためである。実況に近い大気安定度や非線型の導入によりtop-heavyな熱源分布の条件が緩和したことから,複雑なモデルと実況に近い環境場を用いれば,東進特性は通常のtop-heavyな熱源分布でも発現すると期待される。(著者抄録)