抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
我が国に大学リサーチアドミニストレーター(URA)の本格的な活動が始まり5年が経過した。現在全国で700名以上のURAがその業務に従事しているが,各大学での活動範囲や担当業務は多様である。このことが時として,URA当事者間での戸惑いや,大学執行部,研究者,大学事務職員が期待するURA像とのずれを生む恐れもあり,更にURA人材の普及定着を妨げる可能性もある。そこで本稿では,現状のURAが担う業務の多様さとその背景を整理した上で,多様さを生む背景を分析し,かつ,URA機能の設計に資するフレームワークの構築を行った。そのために,ステークホルダーによるURAに対する期待の異同を整理し,大学経営のための人材としての期待が存在することを確認した。次に,全国規模の調査に基づく各大学のURA担当業務,業務評価における視点,公募情報からみたURAに求められる業務からURAの現状を把握した結果,各大学が自身の状況に合わせた業務の設定を行うと同時に,幅広い業務を担うことを求めていることを確認した。その上で,研究力向上に資する大学の研究資源の獲得・活用の循環をモデル化し,その中でのURAの役割を考察した。これらを通じ,日本におけるURAの普及定着と更なる機能強化にむけた議論の基盤の提供を行った。(著者抄録)