抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近代イギリスの民間団体の一種である農業協会の活動について,科学の制度化の観点から,イギリス史研究の視点を加味して検討した。特に地方の農業協会のうち,史料状況のよい「バースおよび西イングランド協会」の草の根啓蒙活動に焦点を当てた。協会の設立およびその活動理念について解説し,さらにこの協会において,関心を持たれていた「化学」の位置づけについても述べた。協会は,農業振興を中核におきつつ,農学,化学,医学,薬学など化学的な「知」の現状に興味を抱き,最新の科学知と実践的な場をつなごうとしていたことがわかる。また一般的な社会改良にも関心が向いていたこともわかった。このような活動が,イギリスにおける「科学」としての本格的制度化の前段階であったといえる。