抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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重イオンビームは,その飛程にそって高密度に電離作用を及ぼし,細胞に照射すると効率的にDNA二重鎖切断を引き起こす。放射線が単位長当りに物質に与えるエネルギーを,線エネルギー付与(Linear Energy Transfer:LET)と言い,イオンビームではイオンの種類や速度を選択することでLETを制御することができる。私たちは,モデル植物で突然変異誘発におけるLETの影響を調査し,変異率が最大となるLET(LETmax)を発見した。また,LETが大きいほど欠失変異のサイズが大きくなったり,染色体再編成の割合が増えることを見いだし,ユーザーの目的に合わせてLETを選択して照射する「オンデマンド変異誘発技術」を提唱した。理研・生物照射チームは,本技術を品種改良などに活用する180団体と共同研究を行っている。その成果として,超早生の1粒系コムギ,オイルを高生産するクロレラ,高成長ワカメの作出に成功した。(著者抄録)