抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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低品位含銅鉄スクラップは,銅精錬プロセスに投入するとプロセス効率を低下させるため,これを利用した銅のリサイクルは困難である。しかしながら,鉄のリサイクルの観点からも銅資源確保の観点からも,このような低品位含銅スクラップから銅を分離する技術が求められている。そこで本研究では,鉄と銅の酸化・還元が不要な鉄系合金と銅系合金の2液相分離を利用する方法に着目し,非鉄製錬プロセスでの取り扱いが容易なビスマスを用いた含銅鉄スクラップから銅を回収するプロセスの可能性を検討した。その結果,まず銅濃度の高い鉄系スクラップをFe-Cu-C系の2液相分離反応を利用して銅濃度を4~5mass%程度まで下げ,これを原料としてビスマスを用いた方法を用いれば,銅濃度を容易に1mass%程度まで低減可能であり,銅の回収率も80%程度となることが分かった。以上により,ビスマスを用いた分離回収法は,未利用の含銅鉄スクラップのリサイクル法として極めて有望と考えられた。