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J-GLOBAL ID:201602237729340387   整理番号:16A1220761

抗生物質投与後の病原体増殖を促進するのは宿主が仲介する糖質酸化である

Host-mediated sugar oxidation promotes post-antibiotic pathogen expansion
著者 (12件):
資料名:
巻: 534  号: 7609  ページ: 697-699  発行年: 2016年06月30日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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腸内微生物相の変化は,ヒトの多くの病気の基盤に関わっている可能性があるが,微生物群集に変化を生じさせる仕組みはほとんど解明されていない。抗生物質の使用は,病原性サルモネラ(Salmonella enterica serovars)が引き起こす胃腸炎の罹患リスクを上昇させ,患者の便に菌が排出される期間が長くなり,場合によっては細菌学的再発や症候性再発を起こす可能性がある。抗生物質によって引き起こされるこのような腸内微生物相の変化はマウスでの研究が可能で,均衡のとれた微生物群集を抗生物質ストレプトマイシンの投与によって破壊すると,大腸での病原性サルモネラの増殖が引き起こされる。しかし,ストレプトマイシン投与が病原性サルモネラの増殖を推し進める仕組みは十分に解明されていない。今回我々は,宿主が仲介するガラクトースとグルコースの酸化が,抗生物質投与後のネズミチフス菌(S.enterica serovar Typhimurium)の増殖を促進することを明らかにする。ストレプトマイシン投与が盲腸粘膜で誘導型一酸化窒素シンターゼ(iNOS)をコードする遺伝子の発現を亢進させることによって,マウス盲腸では酸化産物であるガラクタル酸とグルカル酸の利用可能性が抗生物質投与後に高くなる。ストレプトマイシンをあらかじめ投与したマウスの腸管内腔では,ネズミチフス菌はガラクタル酸とグルカル酸を使っていて,それぞれの異化経路を遺伝的に破壊すると,ネズミチフス菌の競争力は低下した。これらの結果は,宿主による腸内での糖質酸化が,抗生物質投与後の病原体増殖を引き起こす機構の1つであることを明らかにしている。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (4件):
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代謝一般  ,  分化,増殖,成長,生殖  ,  病原体に作用する抗生物質の基礎研究  ,  腸 

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