抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近年,植物工場による農業生産が注目されている。従来型の農業生産では,栽培環境の影響を大きくうけ,特に,野菜などの生鮮品の価格は天候に大きく左右される。植物工場では,栽培環境を調節することで安定的に生産が可能となる。そのため,植物工場におけるICT利用の最も重要なことは,栽培環境や機器動作のモニタリングになると思われる。また,インターネットを利用することでリアルタイムに植物の状態や環境情報をモニタリングできることは大きなメリットがある。さらに,消費者にとっても,食材がどのように生産されているかを把握できることは,食の安心安全の観点でもメリットがあり,今後さらに進むのではないかと考えられる。ICTの利用に関しては,植物工場内だけで利用されるものと,外に向けて発信することで有用になるものとがあり,そのいずれもが今後重要になってくると思われる。植物工場におけるICT利用はまだ始まったばかりで,伸びしろも大きい分野ではないかと思われる。植物工場は従来型の施設園芸の発展型であり,今までの施設栽培での知見をICTを活用してうまく融合していくことが今後重要ではないかと考えられる。おそらく,収益性を改善する最も大きな要素は環境制御による増収と省エネルギー技術であると思われる。そこで本稿では,モニタリングや環境制御に関して主として記載した。