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J-GLOBAL ID：201602243159579872   整理番号：16A0881623

冶金的アプローチによる溶接・接合研究 粒界工学によるオーステナイト系ステンレス鋼のウェルドディケイ抑制

著者 (4件)： 鴇田駿 (東北大) ,  粉川博之 (東北大) ,  佐藤裕 (東北大) ,  藤井啓道 (東北大)
資料名： 溶接学会誌  (Journal of the Japan Welding Society)
巻： 85  号： 6  ページ： 588-592  発行年： 2016年09月05日 
JST資料番号： G0090A  ISSN： 0021-4787  CODEN： YOGAA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： SUS304などオーステナイト系金属材料は,その優れた機械的特性や良好な耐食性から発電プラントなどの過酷な環境下で使用されているが,その溶接熱影響部における深刻な結晶粒界腐食(ウェルドディケイ)など粒界に起因する劣化現象が大きく問題となる。そこで本稿では,著者らの研究グループのこれまでの研究成果を中心に「粒界工学」に基づく微細組織制御(粒界制御)の効果の例を紹介した。1)粒界工学による耐粒界腐食性の向上:ひずみ焼きなまし法を用い,対応粒界を著しく高い頻度で導入した粒界制御材(GBEM)の作製に成功した。これを用い304ステンレス鋼において80%を超える対応粒界頻度得た。2)粒界工学におけるウェルドディケイの抑制:粒界制御の適用によるウェルドディケイが効果的に抑制できることを証明した。3)粒界工学の粒界劣化現象抑制への応用例:他の応用例として,321ステンレス鋼のナイフラインアタックの抑制に適用した例を示した。

シソーラス用語： *オーステナイト系ステンレス鋼 ,  耐食性 ,  発電所 ,  *溶接熱影響部 ,  *粒界腐食 ,  コインシデンス格子 ,  *結晶粒界 ,  *加工熱処理 ,  炭化チタン ,  TIG溶接 ,  金属工学 ,  冷間圧延 ,  加工度
準シソーラス用語： *ウェルドディケイ ,  ニッケル基合金 ,  対応粒界 ,  粒界工学 ,  *粒界制御 ,  粒界性格分布

分類 (3件)： 腐食基礎理論,腐食試験  (WB03020Q) ,  溶接部  (WC07100I) ,  変態組織,加工組織  (WB01030N)

引用文献 (28件)：

• H. Kokawa and T. Kuwana: Trans. JWS, 23 (1992), 73-81.
• 粉川博之: まてりあ, 35 (1996), 655-662.
• H. Kokawa, M. Shimada and Y. S. Sato: JOM, 52-7 (2000), 34-37.
• P. H. Pumphrey: Grain Boundary Structure and Properties, ed. By G. A. Chadwick and D. A. Smith, Academic Press, (1976) , 139 - 200.
• T. Watanabe: Res Mechanica, 11 (1984), 47-84.

タイトルに関連する用語 (6件)： 冶金 ,  溶接 ,  研究 ,  粒界工学 ,  オーステナイト系ステンレス鋼 ,  ウェルドディケイ