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J-GLOBAL ID:201602243607008960   整理番号:16A1349195

北日本の無施肥栽培における水稲収量の地域間変異とその寄与要因

著者 (2件):
資料名:
巻: 85  号:ページ: 266-273(J-STAGE)  発行年: 2016年 
JST資料番号: G0811A  ISSN: 0011-1848  CODEN: NISAAJ  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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無施肥栽培は収量の著しい低下を招くと考えられているが,長期間無施肥でも慣行栽培に匹敵する収量を安定的に生産している農家が存在する.本研究では,無施肥条件におけるイネの生育と収量成立過程を明らかにすることを目的とし,青森,岩手,宮城,新潟の計16の無施肥農家水田の収量と収量形成要因を解析した.2011年から2013年までの過去3年間の全国の無施肥農家水田の平均収量は約300 kg/10aだったが,一部の水田においては420~480 kg/10aの収量が毎年安定的に生産されていた.収量解析の結果,収量はm2当たり籾数に強く依存し,特に穂数との間には高い正の相関関係 (r=0.92***) が認められた.また,穂数と最も高い相関を示したのは移植日から出穂43日前までの日平均気温 (r=0.66**) であった.無施肥水田土壌を用いて異なる移植日でイネのポット栽培試験を行った結果,分げつ増加速度は日平均気温 (r=0.92***) と高い正の相関を示した.重回帰分析に基づくパス解析の結果,日平均気温が分げつ増加速度に与える影響は,気温の生育促進効果と,気温による土壌無機態窒素の供給増加効果がほぼ等しく貢献していることが分かった.これらのことから,北日本の無施肥栽培では栄養成長期の気温が高くなることを通じた穂数確保が高い収量を達成するために重要であることが示された.(著者抄録)
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分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
稲作  ,  土壌の肥沃性  ,  施肥法・肥効 
引用文献 (21件):
  • 安藤豊・丸本卓哉・和田源七・中村勉 1995. 乾燥期間が土壌有機態窒素の無機化, 水稲の窒素吸収に及ぼす影響について. 土肥誌 66: 499-505.
  • 福嶌陽・太田久稔・梶亮太・津田直人 2015. 生産力検定試験成績を利用した水稲の収量形成要因の解析. 日作紀 84: 249-255.
  • 後藤雄佐・星川清親 1989. 水稲の分げつ性に関する研究. 第4報 分げつ性に及ぼす温度の影響. 日作紀 58: 68-73.
  • 長谷川浩・竹内史郎・奥村俊勝 1979. 長期無施肥田における水稲諸形質の位置的変動 (II). 近畿大学農学部紀要 12: 109-115.
  • Hasegawa, T. and Horie, T. 1994. A simplified model for estimating nitrogen mineralization in paddy soil. Plant Prod. Sci. 63: 496-501.
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