抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉱質土壌へのスギ・ヒノキの落葉混入が土壌中の窒素蓄積に及ぼす影響を明らかにすることを目的に,関東地方の13,21,34,48,66,93年生の同一斜面に隣接したスギ林およびヒノキ林において,年間リターフォールおよびAo層中のN含有量,鉱質土壌に混入した針葉および鉱質土壌中のN含有量を調査した。ヒノキ林では土壌中に混入したヒノキ葉のC/N比は,Ao層と土壌深0-10cmの鉱質土壌との中間的な値を示していた。各林齢において,ヒノキ林ではスギ林に比べて鉱質土壌に落葉が移動し,鉱質土壌のNに占める割合が大きいことを明らかにした。また,ヒノキ林では分解されやすいリターが土壌中に混入しやすく,その結果,土壌におけるN含有量に少なからず影響を与えていることが示唆された。一方,スギ林では21年生以降において,リターフォールによるN含有量は林齢の増加とともに減少するものの,有機物分解されにくいリターフォールを林床に供給することで,Ao層量が維持され,土壌中のN含有量も変化しないことが推察された。(著者抄録)