抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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有明工業高等専門学校では平成24年度より独立行政法人科学技術振興機構が主催する次世代科学者育成プログラムに「環境問題の解決を担うエリート科学者養成プログラム(有明次世代科学クラブ)」を提案し,平成26年度までの3年間,継続採択された。このプログラムは有明海沿岸の地域性を生かして,環境問題に対して高い意識と課題探究解決能力を持つ次世代科学者へのキャリア教育を目的としている。選抜された少人数の中学生に対して,充実した施設や設備とともに,TA学生と教職員によるほぼマンツーマンの教育サービスを提供している。平成25年度は,「海苔生産時の排水からの海苔の除去」に取り組み,全13回の活動を通じて,受講生は科学者がたどる一連のプロセスを体験した。これにより,受講生自身の科学技術や環境に対する興味や知識を深めるとともに,科学者という職業に対するキャリア教育として,一定の成果を挙げることができた。さらに,専攻科生が参加することで,受講生に対して近い将来像の一つを示すことにもなり,キャリア教育の効果を向上させている。また,専攻科生自身も,指導者側の立場を経験するとともに,学際性を広める一つの機会になっている。このように専攻科生と協働した継続的な地域貢献活動は様々な意義を含んでおり,今後もプログラムの内容を精査しつつ,継続させていきたい。(著者抄録)