抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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マテリアルフローコスト会計(MFCA)を,グリーンサプライチェーンマネジメント(GSCM)に拡張した場合,MFCAが情報提供システムとしてどのような役割をはたすのか,また,そのメリットと課題は何かについて解説した。拡張のメリットとしては,マテリアルロス削減のより多くの機会を顕在化させ,企業間の製品在庫すらもマテリアルロスとして捉えることを可能にし,企業間で問題意識が共有され,設計・製法の変更が容易となるなどである。一方,課題としては,(1)資本関係,取引先の多様化などからMFCA導入の推進体制の難しさ,および,(2)サプライチェーン間の情報共有,特に,人件費などを含めた自社の内情を明らかにすることへのためらいである。(1)の解決策としては,企業のリーダーの存在の重要性を強調した。(2)については,MFCA情報において環境情報を加えることで,この情報が物量単位であろうと貨幣単位であろうと,その情報から遡って材料費や人件費を探ることは困難であることから,この課題の解決になることを示した。即ち,MFCAとLCAを連携させることの有用性を述べ,意思決定においてこの情報をどのように使うかは今後更なる検討が必要なことを指摘した。