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J-GLOBAL ID：201602252921157091   整理番号：16A0447507

-身近な現象の物理-テープをはがして,考える-「粘着の物理」に向けて-

著者 (1件)： 山崎義弘 (早稲田大 理工学術院)
資料名： 日本物理学会誌
巻： 71  号： 5  ページ： 318-322  発行年： 2016年05月05日 
JST資料番号： F0221A  ISSN： 0029-0181  CODEN： NBGSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 粘着テープ(高分子粘着剤を塗布したフイルム)をはがす状況を想定して,粘着力を決める要因を考え,モデル化した。吸着剤と平板の表面にある分子同士に働くvan der Waals力は統計力学に基づき表面張力として表わされる。この分子レベルのミクロなスケールでの変化が,粘着剤の変形というマクロなスケールの動力学的特性に影響を及ぼす。剥離先端には,フィンガリング不安定性やスティックスリップ振動により周期的に形成された構造(糸引き,トンネル)が存在する。これらの観察された状態変化を記述するための粘着力とバネの復元力からなる力学系モデルを構築した。

シソーラス用語： *粘着テープ ,  *粘着力 ,  *剥離 ,  *構造形成 ,  パターン形成 ,  *粘着剤 ,  van der Waals力 ,  *界面張力 ,  *フィンガリング ,  粘性流体 ,  不安定性 ,  *スティックスリップ ,  *モデリング ,  動力学 ,  保持力 ,  タック

分類 (2件)： 接着剤の性質・試験  (YK02000Q) ,  高分子固体の力学的性質  (CG02023D)

引用文献 (10件)：

• 江里口敦子編著:『粘着テープ物語;歴史編』(日東電工株式会社, 1998).
• Y. Urahama: J. Adhesion 31 (1989) 47.
• Y. Yamazaki and A. Toda: J. Phys. Soc. Jpn. 71 (2002) 1618.
• B. N. J. Persson: Sliding Friction (Springer, 2000).
• Y. Yamazaki and A. Toda: Physica D 214 (2006) 120.

タイトルに関連する用語 (4件)： 現象 ,  物理 ,  テープ ,  粘着