文献
J-GLOBAL ID:201602258370431098   整理番号:16A1220750

KRAS変異型肺がんの併用治療戦略

A combinatorial strategy for treating KRAS-mutant lung cancer
著者 (18件):
資料名:
巻: 534  号: 7609  ページ: 647-651  発行年: 2016年06月30日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
KRAS変異型肺腺がんを治療標的とすることは臨床腫瘍学の主要な目的である。KRAS自体の抑制は困難なことが分かっており,また,KRASの重要なエフェクターを標的とする薬剤の有効性は,それらの薬剤の単剤としての効能を制限する代償性経路あるいは平行経路の活性化によって阻害されてきた。今回我々は,系統的な手法を用い,米国食品医薬品局によって承認されたMEK阻害剤であるトラメチニブの併用標的を明らかにした。トラメチニブは,KRASの下流で作用して,MAPキナーゼ(MAPK)カスケードを介してシグナル伝達を抑制する。短鎖ヘアピンRNAスクリーニングによる情報から,トラメチニブが繊維芽細胞増殖因子受容体1(FGFR1)の関与する代償性応答を引き起こし,これがシグナル伝達の再開や適応性の薬剤耐性につながることが分かった。従って,FGFR1の遺伝学的あるいは薬理学的な阻害をトラメチニブと併用することにより,in vitroおよびin vivoでの腫瘍細胞死が増加する。この代償性応答は,独特の特異性を示す。すなわち,KRAS変異型の肺がん細胞および膵がん細胞ではFGFR1によって支配されるが,KRAS野生型の肺がん細胞およびKRAS変異型の大腸がん細胞では活性化されない,もしくは他の機構を必要とする。重要なことに,トラメチニブを投与されたKRAS変異型の肺がん細胞および患者の腫瘍では,FGFR活性化のバイオマーカーであるFRS2のリン酸化が増加していることが示された。この増加は,FGFR1の阻害により消失し,トラメチニブとFGFR阻害剤の併用への感受性と相関していた。これらの結果は,FGFR1がトラメチニブへの適応性の耐性を仲介できることを示しており,KRAS変異型の肺がんに対する治療の併用手法の正当性を証明している。Copyright Nature Japan KK 2017
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
腫ようの化学・生化学・病理学  ,  呼吸器の腫よう  ,  酵素製剤・酵素阻害剤の基礎研究 
物質索引 (1件):
物質索引
文献のテーマを表す化学物質のキーワードです
タイトルに関連する用語 (5件):
タイトルに関連する用語
J-GLOBALで独自に切り出した文献タイトルの用語をもとにしたキーワードです

前のページに戻る