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J-GLOBAL ID：201602263653369570   整理番号：16A1349631

異なる時期に植栽したカラマツコンテナ苗の生存率,成長および生理生態特性

著者 (6件)： 原山尚徳 (国立研究開発法人森林総合研究所北海道支所) ,  来田和人 (北海道立総合研究機構林業試験場) ,  今博計 (北海道立総合研究機構林業試験場) ,  石塚航 (北海道立総合研究機構林業試験場) ,  飛田博順 (国立研究開発法人森林総合研究所) ,  宇都木玄 (国立研究開発法人森林総合研究所)
資料名： 日本森林学会誌  (Journal of the Japanese Forest Society)
巻： 98  号： 4  ページ： 158-166(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： F0858A  ISSN： 1349-8509  CODEN： NSGICL  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： コンテナへ直接播種し育苗した1年生カラマツコンテナ苗が積雪期以外で通年植栽可能か明らかにするため,2014年5月から10月まで毎月植栽し,生存率,成長,生理生態特性を調べた。対象として5月には裸苗も植栽した。5月に植栽した未開葉のコンテナ苗は裸苗よりも植栽後の成長量が大きく,2成長期間で裸苗のサイズに追いついた。これは,コンテナ苗の方が植栽後の根の成長が旺盛で光合成速度や気孔コンダクタンスが高かったことが要因と考えられた。6~8月に植栽したコンテナ苗は,植栽時の細根の電解質漏出率,圧ポテンシャルを失うときの葉の水ポテンシャルおよび葉/根比が高いなど,個体全体の耐乾性が他の時期よりも低かった。さらに7月の極端に少ない降水量と土壌乾燥が重なり,6,7月植栽の当年秋の生存率はそれぞれ62, 22% と低かった。一方,8月植栽苗は植栽前後に十分な降水があり生存率が97% と高かった。9,10月植栽苗は耐乾性が高く,植栽翌年秋の生存率が高かった。現状では,カラマツ裸苗の秋の植栽は10月下旬から11月上旬までの短い期間に限定されているが,コンテナ苗の植栽により2カ月程早められると考えられた。(著者抄録)

シソーラス用語： *カラマツ ,  *苗 ,  *生存率 ,  水分ポテンシャル ,  耐干性 ,  速度 ,  気孔抵抗 ,  水分特性 ,  植物病害 ,  *植物生理 ,  *特性 ,  *コンテナ苗 ,  光合成速度 ,  *植物生理生態 ,  *成長特性 ,  電解質漏出 ,  苗生存率
準シソーラス用語： 気孔コンダクタンス ,  水ポテンシャル

著者キーワード (10件)： 耐乾性 ,  夏植え ,  細根の電解質漏出率 ,  葉の水分特性 ,  葉/根比 ,  drought tolerance ,  foliage/root ratio ,  leaf water relations ,  root electrolyte leakage ,  summer planting

分類 (2件)： 森林保育  (FF03040H) ,  植物生理学一般  (EH02010Y)

引用文献 (34件)：

• Bartlett MK, Scoffoni C, Sack L (2012) The determinants of leaf turgor loss point and prediction of drought tolerance of species and biomes: a global meta-analysis. Ecol Lett 15: 393-495
• Bartlett MK, Zhang Y, Kreidler N, Sun S, Ardy R, Cao K, Sack L (2014) Global analysis of plasticity in turgor loss point, a key drought tolerance trait. Ecol Lett: 17: 1580-1590
• Brodribb T, Holbrook NM, Edwards EJ, Gutierrez MV (2003) Relations between stomatal closure, leaf turgor and xylem vulnerability in eight tropical dry forest trees. Plant Cell Environ 26: 443-450
• Chaves MM, Maroco JP, Pereira JS (2003) Understanding plant response to drought-from genes to the whole plant. Funct Plant Biol 30: 239-264
• Davis AS, Jacobs DF (2005) Quantifying root system quality of nursery seedlings and relationship to outplanting performance. New Forest 30: 295-311

タイトルに関連する用語 (7件)： 植栽 ,  カラマツ ,  コンテナ ,  苗の生存率 ,  成長 ,  生理 ,  生態