抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論の課題は所有と経営の分離あるいは所有と支配の分離,出資者・経営者の関係,利潤と配当の相違と支配という言葉の曖昧性を明らかにすることであり,ダウラス製鉄会社,カヴァースヴァ製鉄所,キャロン製鉄会社の事例を取上げた。株式会社の発展は,産業革命期,戦間期,第二次大戦後の3段階に区分される。初期の株式会社では出資の対価は資本利子であった。経営者は業績に応じて利潤を受けたが,それは後に固定給に変化していく。「財産の伝統的な論理」に従えば,企業は出資者=株主のものであるが,戦間期に状況は変化し,経営者の報酬が固定給でも大衆株主の登場と相まって経営者は企業の支配者となる。第二次大戦後には,業績に連動した巨額の経営報酬(変動給)に変わった。そして機関投資家の台頭にもかかわらず,経営者が依然支配者であるのが現代株式会社の実状ではなかろうか。