抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2000年代にVayssieresらによってひとつのブレイクスルーが報告された。それは,ZnOナノロッド配向材料の,100°C以下での低温合成法の開発である。この方法では,スクリューキャップでフタが可能なガラス管に,原料となるZn2+イオンとヘキサミン(ヘキサメチレンテトラミン)と呼ばれる有機物の溶解した水溶液を入れ,ここにZnOを成長させたい基板を立てかけて入れて90°C程度で加熱を行う,反応容器となるガラス管は安価で,加熱は実験室にある乾燥機を使えばよく,非常に手軽にナノワイヤー配向材料を手に入れることができる。この方法は,反応前にZnOナノ粒子を基板に固定化させることで配向性や成長密度を制御でき,反応液にボリエチレンイミンを溶解させておくことで長さ方向における成長を促すこともできる。この研究以降,ZnOナノロッド・ナノワイヤーを中心として配向成長材料が大きな注目を集めるようになった。本稿では,気相合成ではなく,液相・低温(<100°C)で可能な,鋳型を用いない無機ナノ材料の基板への固定化成長法について紹介する。TiO2ナノロッドを含む二層膜構造の成長,CuOを含むナノ構造体の基板からの成長,樹木状などの種々の構造を有するAuナノ結晶の成長などについて解説した。