抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,カワウソの絶滅過程を報告する。日本における,カワウソの歴史は,1)普通種として分布していた江戸時代,2)狩猟禁止になるまで,3)狩猟禁止から「再発見」まで,4)「再発見」後の4つの時代に区別できる。江戸時代では普通に生息する動物であったが,明治から大正にかけて毛皮や肝臓を目当てにした狩猟により激減し,1928年に狩猟禁止になったのである。その後,1950年代に愛知県や四国において「再発見」され,保護活動が進められたが,後の調査から1980年代には絶滅したと考えられている。カワウソ絶滅の要因に人間活動が直接的に関わっていることはいうまでもないことである。カワウソを絶滅させたことを忘れないためにも,カワウソに関する文献の永年保存が行われることを望みたい。