抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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和食の特徴の一つである「一汁三菜」とは,主食,汁物,おかず3品で構成される献立のことを示し,栄養摂取量および栄養バランスの面から理想的であるとされている。本調査では都市部および都市近郊部に居住する調理担当者を対象に献立の実態調査を行い,献立の内訳と一汁三菜の実践状況について単純集計,クロス集計,相関分析を行った。「一汁三菜」の言葉の認知率は91.1%であり極めて高かったが,一汁三菜を満たす食事は調査対象食事の27.4%であり,実態としては「0.6汁2.7菜」であった。「自分以外に喫食者がいる」「喫食者に配偶者を含む」「喫食する子供が2人以下である」と実践率は有意に高く,また70代調理者は喫食者に孫が含まれると実践率が高いことが示された。おかずは主菜が平均1.24品,副菜が1.19品,「主食+主菜」が0.24品であった。喫食する子供の人数と献立における「主食+主菜」の出現の有無は関連があり,また「主食+主菜」が出現する献立は他のおかずの数が少なく,汁物が調理されない頻度が高く,一汁三菜の実践率は低かった。対象者を7日間における一汁三菜の実践頻度に応じて分類したところ,居住種類,職業,簡便食品の利用頻度,夕食作りの楽しさ,食生活への満足度の各項目と対象者頻度別分類との関連性は見られなかった。一汁三菜の実践は食習慣や食に対する意識よりも,喫食者の人員構成との関係が強いことが示された。(著者抄録)