抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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土壌水分が,大気中へ二酸化炭素を放出する「土壌呼吸」に及ぼす影響を検討した。温暖化への対応策として森林の炭素吸収機能への期待は大きいが,この吸収能力は多様な因子と微妙なバランスで成り立っている。有機物の分解や植物根・土壌微生物などの呼吸により土壌中で二酸化炭素が発生し,大気中へと放出される。あたかも土壌が呼吸しているように思えるので「土壌呼吸」と称している。土壌呼吸量は,土壌水分量と地温との積で用いることが多い。本報告は,概要をレビューし,地温・土壌水分・土壌特性による影響を斜面部位別に評価し,降雨を遮断し表層を乾燥させた林床からの土壌呼吸量を観測した結果を報告した。その結果は以下の通り。1)表層土壌を極度に乾燥させた土壌の呼吸量は,自然条件化とは異なり,夜間に最大で正午に最小となる日変化を示した。この変化パターンは,深度20cmでの地温パターンに類似した。2)降雨遮断下での土壌呼吸量の観測値は50%まで低下した。