抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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企業の社会的責任(CSR)という表現は,わが国においても既に市民権を得ているものであり,企業が社会の一員として積極的に社会貢献をなすうえで,よりどころとなっている概念でもある。そこでは,企業が「責任主体」となりうることも前提となっていると思われるが,形式的な人格を付与された法人企業が自然人と同様の「責任主体」となることがどこまで可能なのだろうか。特に,企業活動によって社会に深刻な被害をもたらす「企業犯罪」が起きた場合,当然被害者の救済と責任企業の処罰が求められることになるが,その際,経営者の経営責任の陰で「企業それ自体」の責任があいまいにされてきた歴史がある。企業が社会に対して責任を負うことの本質的意味を考えるために,小論は,電力会社のCSR問題を素材にしながら,企業の社会的責任(CSR)論を法人資本主義論と公共性論の視角から検討することを課題とする。(著者抄録)