抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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通常のラマン分光測定では,振動モードの対称性と偏光解消度の間には一定の関係がある。すなわち,平行成分と直交成分が分離して測定でき,これを構造解析に用いることができる。一方,共鳴ラマン分光法ではこの制約を受けない。モードによっては直交成分が強く出る場合もある。この異常偏光解消度を逆に利用すると,生体試料からの多数の未知化合物から出るラマンスペクトルを,偏光成分に分けて,これまでに分離できなかったスペクトル情報を得ることができる。本研究では,ウォラストンプリズムとスリットスキャン顕微鏡を組み合わせ,生細胞の二重偏光ラマンイメージングを行った。試料としては,ミトコンドリアに主に存在するシトクロームcタンパク質のうち,異常偏光解消度を示す4つのバンドを用い細胞由来の化学情報を詳細に解明できることを紹介した。