抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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建築に学ぶ先人の知恵に関する連載である。第9回の今回は,スケルトン・インフィル(SI)と密接な関係がある「オープンビルディング」について,その概要を紹介した。オープンビルディングが注目されることになったのは,ニコラス・ジョン・ハブラーケン名誉教授が1961年に出版した著書が契機とされている。オープンビルディングの理念とハブラーケン氏の経歴を紹介した。彼の考え方の特色は以下3店である。1)とシリカヒューム・建築を時間の経過とともに変化するものとして認識。2)居住空間をヒエラルキーを持った構造として認識。3)居住環境や構造物はレベルに応じて,絶えず変化することを認識。彼のマサチューセッツ工科大学(MIT)での講義,演習課題を示した。1995年には,CIB(建築研究国際協議会)にオープンビルディングを研究する組織が設置された。1997年以降,ほぼ毎年1回,年次会議を開催して,学術論文の発表や論文集の発行等が行われている。オープンビルディングの実践例として,オランダや英国の例を示した。ハブラーケン教授とケンドル教授は,オープンビルディングの20年間を振り返り,3つの段階があったと総括している。1)第一段階は,試行段階であり,賃貸住宅の入居者の希望に応じて個々の住戸内装が成された。2)第二段階は,オープンビルディングの手法が市場に受け入れられるようになった。3)第3段階は,オープンビルディングの手法が国や地方自治体の住宅政策に反映されるようになった。CIBにオープンビルディング研究組織が設置されて20年近くが過ぎ,今後,オランダと南アフリカの研究者が推進役を担うことになった。