抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スマートフォンやInternet of Things(IoT)デバイスは現代の生活の中で欠かせないものになりつつある。スマートフォンでは,映像配信アプリケーションやメッセージアプリケーションなど様々なアプリケーションが開発されてきている。また,ドアの開閉を電子的に管理するスマートロック,スマートフォンから家電を制御できる仕組みなど,IoT製品も目覚ましく普及してきている。しかし,これらのサービスはNetwork Address Port Translation(NAPT)ルータによりデバイス間での直接通信が難しいことが知られている。上記課題を解決するため,多くのサービスでクライアントサーバモデルを採用している。しかし,クライアントサーバモデルを採用した場合,デバイス間の通信は外部のサーバを経由するスター型通信となり,冗長な経路となる課題がある。また,サーバを経由するため通信時のログが第三者に渡る可能性も懸念されている。著者らは,デバイス間の直接通信を実現するプロトコルであるNetwork Traversal with Mobility(NTMobile)の開発を進めてきた。NTMobileでは,デバイス間の直接通信機能と独自手法のセキュリティを実装しており,安全な通信をエンド間で実現可能である。一方,デバイスの認証はサーバーに対してのみ行われているため,デバイス自身が相互に認証を行う手段は提供されていない。また,NTMobileを構成する装置が攻撃された場合,理論上暗号鍵を入手可能となる可能性がある。本論文では,NTMobileのセキュリティ技術の向上を目的としてPublic Key Infrastructure(PKI)の技術を導入する。提案手法では,ディジタル証明書を利用することにより,より安全に暗号鍵をデバイス間で共有可能となるとともに,相手端末の認証が可能になる。実証実験では,通信開始時の処理遅延に着目し,既存のNTMobileの実装と比較することにより有効性を確認する。(著者抄録)