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J-GLOBAL ID:201702211577110868   整理番号:17A1471155

USP7の小分子阻害剤はユビキチンとの結合を妨げる

USP7 small-molecule inhibitors interfere with ubiquitin binding
著者 (44件):
資料名:
巻: 550  号: 7677  ページ: 534-538  発行年: 2017年10月26日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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ユビキチン系は,真核生物において不可欠な細胞過程を調節している。ユビキチンは単量体あるいは鎖として基質タンパク質に連結され,ユビキチン修飾のトポロジーは基質と特定のタンパク質との相互作用を調節する。このようにユビキチン化は,プロテアソームによる分解を含む,基質のさまざまな運命を指示する。脱ユビキチン化酵素は基質からユビキチンを切断し,疾患に関与している。例えば,USP7(ubiquitin-specific protease-7)は腫瘍抑制因子p53や腫瘍細胞の生存に重要な他のタンパク質の安定性を調節する。しかし,選択的な脱ユビキチン化酵素阻害剤の開発は困難で,小分子阻害剤との共結晶構造は解かれていない。今回我々は,核磁気共鳴法に基づくスクリーニングと,構造に基づく設計による,USP7選択的阻害剤のGNE-6640とGNE-6776の開発について報告する。これらの化合物は腫瘍細胞死を誘導し,PIMキナーゼ阻害剤を含む,化学療法薬や分子標的薬の細胞毒性を高める。構造研究から,GNE-6640およびGNE-6776は,USP7の触媒ドメインのシステインから12Å離れた部位を標的として非共有結合することが明らかになった。これらの化合物はユビキチンとの結合を減弱させることで,USP7の脱ユビキチン酵素活性を阻害する。GNE-6640およびGNE-6776は,Lys48側鎖ユビキチンとの水素結合性相互作用を仲介するUSP7の酸性残基と相互作用することから,USP7は遊離Lys48側鎖を持つユビキチン部分と優先的に相互作用してそれを切断すると考えられる。この考えを調べるために,近位と遠位に異なる同位体標識を含むジユビキチン鎖を作製し,核磁気共鳴法でUSP7との結合を測定した。この優先的結合により,Lys63結合型ユビキチン鎖と比較して,Lys48結合型ユビキチン鎖で脱重合に速度論的な遅延が見られた。まとめると,ユビキチンとの結合を減弱させることでUSP7活性を阻害する化合物の設計は,他の脱ユビキチン化酵素阻害剤の開発機会をもたらし,また,完全な機能活性にユビキチンの結合が必要なタンパク質を阻害するのにより広く適用可能な戦略になるかもしれない。Copyright Nature Japan KK 2018
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分類 (4件):
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酵素一般  ,  分子構造  ,  酵素製剤・酵素阻害剤の基礎研究  ,  薬物の構造活性相関 
タイトルに関連する用語 (3件):
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