抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の最終目標は,特定建物内の歩行センシングデータの複数ユーザからの収集と,推定された3次元歩行軌跡の統合による,歩行空間ネットワーク構造の自動生成である。歩行空間ネットワーク構造の生成のためには,個々の歩行軌跡の正確な推定が必要である。我々はこれまでに,歩行の合理性に加え,直線的な通路や直角の曲がり角といった建物知識に基づいた歩行軌跡推定手法を提案している。本稿では歩行軌跡推定のさらなる高精度化を目指す。はじめに複数の同一経路歩行軌跡を統合し,正確な歩行軌跡を推定する。安定して直線的に歩行している区間(安定歩行区間)を検出し,同一経路歩行軌跡において,それらの区間同士の対応関係を,進行方向や歩行距離を利用して発見する。複数の対応する安定歩行区間をマージして,より正確な歩行軌跡を求める。次に,建物の特徴的な構造のひとつである折り返し階段を検出し,それに基づき歩行軌跡を補正する。推定された3次元歩行軌跡からフロア間移動している区間を検出し,その区間内でさらに安定歩行区間を検出する。検出された安定歩行区間の進行方向の角度差がおよそ180度になっているペアが検出されれば,それらは折り返し階段の踊り場を挟んだ前半と後半とみなす。折り返し階段の特徴として,階段の傾斜が等しい,複数階の階段がある場合階段同士の位置関係は垂直である,折り返し階段の踊り場を挟んだ前半と後半の長さは等しい,などが挙げられる。これらの折り返し階段の特徴を用いて歩行軌跡を補正する。(著者抄録)