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J-GLOBAL ID：201702212494198145   整理番号：17A0605192

経験的な誘電緩和則の背後に隠れている確率論的な手法

Stochastic tools hidden behind the empirical dielectric relaxation laws

著者 (3件)： STANISLAVSKY Aleksander (Inst. of Radio Astronomy, NASU, Kharkiv, UKR) ,  STANISLAVSKY Aleksander (V.N. Karazin Kharkiv National Univ., Kharkiv, UKR) ,  WERON Karina (Wroclaw Univ. Sci. and Technol., Wroclaw, POL)
資料名： Reports on Progress in Physics  (Reports on Progress in Physics)
巻： 80  号： 3  ページ： 036001,1-34  発行年： 2017年03月 
JST資料番号： H0130A  ISSN： 0034-4885  CODEN： RPPHAG  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 電荷の運動,それらの蓄積と散逸は自然界における多くの物理的プロセスの基礎である。このようなシステムの時間的変化において,間違いなく多体相互作用が可成りの役割を果たしている。一般的に,システムそのものは弱く,または大幅に乱れている。欠陥,空孔および転位は実際の材料においてしばしば存在する。非晶質材料は結晶秩序から大幅に逸脱し,事実上理想的に秩序立った結晶を見つけることは困難である。少数の原子または分子が局部的に秩序を有しているが,より長いスケールでは構造が乱れている材料は数多くある。結果として,これらの効果は,システム内の乱れと密接に関連する緩和プロセスを誘導する。緩和物体,即ち,双極子,トラップ,イオンなどは,それ自体の間だけでなく周囲の媒体とも相互作用し,この媒体の乱れを修正し,他の物体に影響を与える。変質には,各物体によって見られるポテンシャルの時間変動が含まれ,本質的にノイズ源として働く。一方では,障壁によって分離された多くの極小を持つ複雑なポテンシャルが形成される。結果として,物体の動きはランダムウォークと非常によく似ている。本稿では,経験的な誘電緩和則の背後に隠れている確率論的的な手法について報告する。双極子系の緩和における多体効果の発現は,相互作用する物体の物理的および化学的構造とは無関係に基本的かつ普遍的である。相互作用は通常,非自明かつ非調和で,相互作用するユニットの座標および運動量にまたがる位相空間においてカオス的な動力学をもたらす。動力学における多体効果の存在を無視することはできない。これは,そのような系における動的プロセスが統計的背景を有することを意味する。緩和する複雑な系の主な特徴は,その緩和応答が事実上指数関数的でないことである。緩和データに適合させるのに使用される全てのタイプの経験的関数は,周波数および時間における誘電応答の分数べき依存性を示す。このユニークな特性は検査される系の詳細とは無関係であることは注目すべき点である。ここでは,緩和システムの異常な動態を理解するための拡散アプローチとその有用性について議論する。この論文は,複合体の異常な時間変化を記述する確率論的手法の成果を強調する。

シソーラス用語： *法則 ,  *誘電緩和 ,  異常拡散 ,  クラスタ ,  *確率論 ,  *方法論 ,  モデリング ,  相互作用 ,  指数関数 ,  周波数依存性 ,  時間依存性
準シソーラス用語： *経験則 ,  多体系

分類 (1件)： 誘電体一般  (BM05010F)

タイトルに関連する用語 (4件)： 経験 ,  誘電緩和 ,  確率論 ,  手法