抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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海難事故防止を目的として船舶航行支援(Vessel Traffic Service:VTS)が実施され,海上交通の安全確保が図られているが,国や海域によって操船環境や交通環境,VTSの運用体制などが異なるため,オペレータが船舶に対して行う情報提供の時期や頻度,それらの判断基準などについては,各VTSセンターやオペレータに委ねられている。著者らは,船舶対海岸局の通信について注目し,VTSオペレータと操船者で行われる無線通信の内容を分析し,VTSの運用実態を明らかにした。本研究では,船舶モニタリングシステムを用いて取得した情報より,伊勢湾とイスタンブル海峡におけるVHF無線電話通信の内容を調査し,VTSの現状比較を行った。その結果,狭水道の入り口付近では位置通報や入港時間の確認,他船の動向に関する通信が増加している点などが共通事項として見受けられた。また,地形的制約により通峡可能時間が定められるイスタンブル海峡では,時間調整のための錨泊の通信や通峡可能時間の確認に関する通信が際立っていたこと等が明らかになった。