抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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超新星残骸(SNR)RX J1713.7-3946はその明るいシェル状形態のTeVγ線放射でよく知られている。強いシンクロトロンX線放射がSNR RX J1713.7-3946の全X線フラックスで卓越しており,X線形態はTeVγ線の外観と広い範囲で似ている。シンクロトロンX線およびTeVγ線の輝度はこのSNRにおけるTeVスケール粒子の加速を詳細に解析することを可能にする。RX J1713.7-3946の流体力学的進化に制限を課すために,チャンドラX線観測衛星を使って2005年から2011年までに北西(NW)シェルの観測を6回行い,これらのデータと2000年に行われた第一エポック観測を使うことによって固有運動を測定した。NWシェルでのブラスト波衝撃波スピードは,地球からの推定距離をd=1kpcと仮定して(3900±300)(d/kpc)km/sと推定され,NWシェル内の他の構造の固有運動はそれよりも有意に小さかった。測定されたブラスト波衝撃波スピードが残骸の外側衝撃波全体を表していると仮定して,著者等の測定ならびに最近検出された熱X線のスペクトル線を,SNRの流体力学的性質の解析解と突き合わせた。著者等の流体力学的解析は,残骸の年齢が1580-2100yrであることを示し,SN393との関連づけを支持する。超新星運動エネルギーE=10
51erg,イジェクタ質量M
ej=3M
〇,現在のブラスト波の位置での環境密度n
2=0.015cm
-3をもつモデルは,著者等の測定とX線およびγ線波長での以前の発見に対して合理的な説明を与える。パラメータのどんな合理的な集合に対してもSedov-Taylorフェーズへの遷移は不完全であり,RX J1713.7-3946における加速された陽子の現在の最大エネルギーはこの残骸に対する最大達成可能エネルギーに対応しないことを示唆することを見出した。(翻訳著者抄録)