抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ナチュラルチラーとは,これまで「吸収式」と称されてきた冷温水発生機のことである。冷媒には自然界の水を使用し,高真空の蒸発器で水冷媒を気化して冷水をつくる仕組みで,冷媒の再生に加熱を必要とするため「温熱」を動力源とする。「温熱」は天然ガス等の燃焼ガスの他,生産余剰蒸気や廃熱,太陽熱温水等の再生可能エネルギーの活用も可能である。このナチュラルチラーの運転において,実は冷却水が安定運転と省エネの重要な鍵を握るが,冷却水には多くの課題を抱えている。しかしこれらはシステム的な新しい制御により解決でき,更なる省エネ量の上積みも可能で省エネの最大化が図れる。また最新のナチュラルチラーでは,高効率化はもちろん運転可能(温熱利用)領域の拡大が進んでおり,本機の新たな活用による省エネ化が期待出来る。省エネ化が進んだ今日,この先の省エネ化は,取りこぼしている省エネ可能部をいかに摘み取るか,諦めていた省エネ化を可能にするかであり,ナチュラルチラーにおいては,まさに省エネの最大化とナチュラルチラー最大の特徴である温熱の有効活用がこれに対応する。パリ協定が発効した今,極低炭素化社会の実現に向け様々な施策を着実,且つスピーディーに進めなければならないが,ナチュラルチラーがこの先の省エネ化に大きく貢献する。(著者抄録)