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J-GLOBAL ID:201702215390273006   整理番号:17A0790776

単結晶リラクサーにおける不完全氷結状態に類似した極性構造

Slush-like polar structures in single-crystal relaxors
著者 (5件):
資料名:
巻: 546  号: 7658  ページ: 391-395  発行年: 2017年06月15日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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50年以上の研究にもかかわらず,リラクサー強誘電体の根底にある構造がどのようにしてそれらの特徴的な特性(極めて高い圧電係数,幅広い温度領域にわたる高い誘電率,散漫相転移,誘電応答における強い周波数依存性,フォノン異常など)をもたらすのかは,まだはっきりしていない。リラクサー強誘電体の構造を説明するために,非極性マトリクス内に極性ナノ領域が存在するというモデルが広く用いられてきた。しかし,極性ナノ領域の形状,成長,双極子パターンに関する正確な知識が不足しているため,リラクサーの特性評価は「見通しの立たない混乱状態」にあると見なされるようになり,現在でも,リラクサー挙動を示すかどうか予測するための手引きとなるモデルは存在していない。今回我々は,典型的なPb(Mg1/3,Nb2/3)O3-PbTiO3リラクサー強誘電体の分子動力学シミュレーションを用いて,その構造と,空間的・時間的な分極相関を調べた。我々のシミュレーションから,リラクサーの特異な特性は,非極性マトリクスが存在せず極めて小さいドメインサイズ(2~10nm)のマルチドメイン状態が存在することに起因することが示された。これは,その局所ダイナミクスのためである。また,我々は,リラクサーのマルチドメイン状態の極性構造が,水と氷の混ざった状態の構造に似ていることを見いだした。今回の分子動力学シミュレーションで明らかになったリラクサーのマルチドメイン構造は,最近の散漫散乱の実験結果と一致しており,リラクサーが高密度の低角度ドメイン壁を持つことを示している。今回の知見によって,極性ナノ領域モデルでは説明できない最近発見された新種のリラクサーが説明できる上,新しいリラクサー材料の設計と合成の指針が得られる。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (1件):
分類
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強誘電体,反強誘電体,強弾性 
タイトルに関連する用語 (5件):
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