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J-GLOBAL ID：201702217688757839   整理番号：17A1000969

強レーザーパルスを用いた量子状態の超高速多光子操作

Ultrafast Multiphoton Manipulation of Quantum States by Intense Laser Pulses

著者 (3件)： 伏谷瑞穂 (名古屋大 大学院理学研究科) ,  菱川明栄 (名古屋大 大学院理学研究科) ,  菱川明栄 (名古屋大 物質科学国際研究セ)
資料名： レーザー研究  (レーザー学会誌)
巻： 45  号： 8  ページ： 493-497  発行年： 2017年08月20日 
JST資料番号： X0335A  ISSN： 0387-0200  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： レーザーパルスを制御光として,物質とのコヒーレント相互作用を利用することで,2つの量子状態間の状態分布を100%に近い効率で遷移させることがきる。インコヒーレントな光励起と比べて,極めて効率的な状態操作が可能となる。多光子ラビ振動の高速化を実現するために,レーザー場における原子のエネルギーの状態変化を利用した共鳴過程に着目した。Rydberg準位のエネルギーシフトを利用することで,多光子ラビ振動を超高速に駆動できる。本報告では,強レーザー場による量子状態の超高速多光子操作について紹介した。励起He原子の2光子ラビ振動を解析し,これを実験で検証した。強レーザー場によるエネルギーシフトを利用して共鳴2光子ラビ振動を駆動し,数十フェムト秒の振動周期で量子状態を制御する手法を示した。本手法に基づく超高速な量子状態操作を用いることで,標的とする物質の状態操作を完了させることが可能になる。本手法は,室温における物質に対しても適用可能であり,光化学反応,光エレクトロニクス,量子情報などに利用できる。

シソーラス用語： *レーザパルス ,  量子論 ,  高速度 ,  多光子遷移 ,  *多光子励起 ,  操作 ,  *コヒーレント状態 ,  高出力レーザ ,  放射強度 ,  量子光学 ,  フェムト秒 ,  光化学反応 ,  Rabi特性周波数 ,  Rydberg状態
準シソーラス用語： Rabi振動 ,  超高速 ,  *量子状態

分類 (1件)： 量子光学一般  (BD04010X)

引用文献 (24件)：

• L. Allen and J. H. Eberly: Optical Resonance and Two-Level Atoms (Wiley, New York, 1975) .
• K. Bergmann, H. Theuer, and B. W. Shore: Rev. Mod. Phys. 70 (1998) 1003.
• B. Huber, T. Baluktsian, M. Schlagmüller, A. Kölle, H. Kübler, R. Löw, and T. Pfau: Phys. Rev. Lett. 107 (2011) 243001.
• J. P. C. Kroon, H. A. J. Senhorst, H. C. W. Beijerinck, B. J. Verhaar, and N. F. Verster: Phys. Rev. A 31 (1985) 3724.
• S. Zhdanovich, J. W. Hepburn, and V. Milner: Phys. Rev. A 84 (2011) 053428.

タイトルに関連する用語 (3件)： レーザーパルス ,  量子状態 ,  光子