抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本製紙グループは,「木とともに未来を拓く」というスローガンを掲げ,木質資源を最大限に利用する総合バイオマス企業を目指している。その一環として,当社は2013年に発足した新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業「非可食性植物由来化学品製造プロセス技術開発/木質バイオマスから各種化学品原料の一貫製造プロセスの開発」に参画し,化学メーカーや大学,研究機関とともに,木材を原料とした持続可能な化学品の製造を目指した技術開発に取り組んでいる。当社は蒸解技術の応用による成分分離技術の開発を目指して,紙利用に最適化されてきた蒸解法を三成分の化学品利用へ適した条件へ改良する研究を行なってきた。プロジェクト内では,複数の成分分離の候補技術が並行して検討されてきたが,川下の成分利用技術の開発を担う各社の品質評価やコストを含めた実現可能性などを比較の結果,当社が取り組んだ改良蒸解が一貫プロセスの前処理方法として選択された。今後は技術面でもコスト面でも整合性をもって一貫製造プロセスが成立するよう,川下の成分利用技術の開発を担当する各社のリクエストに真摯に向き合った技術開発を続けて,木材成分の化学品利用を事業化へと繋げていきたい。(著者抄録)