抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大気汚染物質のひとつである微小粒子状物質(PM2.5)は,呼吸器や循環器など人体への健康影響が懸念されている。また,PM2.5の環境基準値は未達成であり,効果的な環境対策を行うためにはPM2.5の詳細な成分情報が必要である。PM2.5の約3割を炭素成分が占めており,特に有機炭素は発生源から直接排出される一次粒子と揮発性有機化合物(VOC)などが大気中で反応してできる二次粒子の両方を含んでいる。さらに,有機炭素は数百から数千種類以上の化合物から形成されており,成分の実態が解明されていないのが現状である。有機炭素の中でも主要な成分であるn-アルカンは,大気中での反応が比較的遅く,人為起源と植物起源を推定する有用な指標である。そこで本稿では,PM2.5に含まれる有機炭素の主要成分であるn-アルカンに着目し,分析方法,起源同定のための指標化,また安定同位体を用いた技術について文献調査を行った。(著者抄録)