抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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有害線虫の検出・同定は防除対策上重要であり,遺伝子情報に基づく簡易で迅速な検出・同定技術が求められている。これまでも線虫DNAを抽出する方法は開発されているが,捜査が煩雑なことや,時間がかかるなどの難点がある。根こぶ1個から迅速・簡便に線虫DNAを抽出する方法と種を同定する方法を開発したので報告する。材料はサツマイモネコブセンチュウを接種したミニトマトを約1カ月半栽培したものの感染根を用いた。卵のう形成前の根こぶ,根こぶの見られない根の先端部および中間部を採取して試験に用いた。DNA抽出,PCR及びリアルタイムPCRの手順を解説する。PCRにより根こぶではすべて良好な増幅が見られたが,先端部および中間部では増幅が見られない場合もあった。これらは線虫が侵入していない可能性がある。リアルタイムPCRでもすべての根こぶで増幅が確認された。本方法は根に寄生する他の線虫や病原菌,昆虫類の検出にも応用が期待される。