抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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トーション場は重力の計量独立な成分で,一般相対論の枠組みで生じるより,より一般的幾何を与えるかもしれない。他方,トーション場は素粒子物理および宇宙論の両方において,興味ある現象論をもたらすかもしれない。この論文では,トーション場とスカラー場のノンミニマル相互作用の現象論的結果を調べた。特に,Higgs-フェルミオン結合定数が零になり,トーション場が標準模型(SM)粒子とHiggs場のみを通じて相互作用するとき,Z
2対称性によってトーション場は崩壊しない。したがって,この場合,トーション場は暗黒物質(DM)のよい候補になる。トーション場とフェルミオン場との結合が,その寿命が宇宙の年のオーダーになるほどPlanck質量によって大きく抑制されるとき,DMの役を果たすことができる。この場合,模型のトーション-Higgs相互作用の部分は,HiggsポータルベクトルDMシナリオで完全に記述される。DM残存密度を評価し,直接DM検出とこの模型に対するコライダー制限を調べ,実験データとの無矛盾性を理解するとともに,そのパラメータ空間への最も最新の制限を確立した。Higgsボソンがトーション場質量の生成を部分的にのみ担うとき,この模型には,トーション場が宇宙のDM割合いに100%寄与するパラメータ空間の領域が存在することを示した。さらに,LHCにおいて,モノジェット探査を用いたHiggsポータルベクトルDMシナリオパラメータ空間探査の可能性に対する最初の結果を与え,高ルミノシティでのLHCは,他の実験によっては探査できない,模型パラメータ空間のかなりの部分に敏感に依存するであろうことを示した。