抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1990年から2006年にかけて,大阪電気通信大学寝屋川局において通信衛星CS-3およびN-StarのKa帯ピーコン波(19.45GHz,右旋円偏波)の交差偏波識別度(XPD)を1秒および0.1秒間隔で測定したデータを用い,発雷時に得られたXPDと交差偏波位相の特徴を特にそれらの値の増減に注目して調査した。発雷時に特徴的に生じるXPD劣化の急激な変動は,以前報告されているC帯低仰角の国際衛星通信回線とは異なり,逆にXPD値が増加して異方性が減少する例もかなりの割合で観測された。放電路付近に発生する氷晶の配列によるXPD劣化量と氷晶の傾きによる交差偏波位相の変化量を仮定してXPD値と交差偏波位相の測定値の増減を検証した結果,これらの変化の傾向がほぼ矛盾なく説明できることが分かった。また0.1秒で測定したデータから発雷時刻の放電路付近でのXPD値と交差偏波位相を推定したところ,放電に伴い氷晶の配列によるXPD劣化が0.5秒程度の間に消失し,その間に氷晶の傾きが垂直方向から水平方向に移動することが示された。(著者抄録)