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J-GLOBAL ID:201702220111013781   整理番号:17A0897832

琉球列島の第四紀陸生および淡水生カメ類相とその動物地理学的意義

著者 (1件):
資料名:
巻: 50  号:ページ: 10-21  発行年: 2017年06月30日 
JST資料番号: L2025A  ISSN: 0387-1924  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 解説  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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琉球列島の上部第四系からは,必ずしも保存状態は良くないものの,多様なカメ類の化石および骨格残骸が豊富に発見されている。これらの分類学的帰属と系統学的位置づけを検討したところ,現生の在来のイシガメ科3種に加え,リクガメ科の絶滅種1種とイシガメ科の絶滅種5種以上が検出された。このことは,琉球列島にはかつて少なくとも9種のカメ類が分布していたが,その多くが更新世末期に絶滅したことを示している。また,現生種のうち,沖縄諸島に固有分布するリュウキュウヤマガメと八重山諸島と台湾および大陸に分布するセマルハコガメは,かつて現在より広い分布域を持っていたが,局地的な個体群消滅を経て,分布域を縮小させてきたことが明らかになった。こうした絶滅や個体群消滅の要因については,著しい気候変化や人類の影響,もしくはその両方が想定されているが,現在のところ特定には至っていない。ほとんどの絶滅種の分布パタンは,主に現生の非飛翔性陸生動物のデータにもとづき中琉球と周辺地域との著しい分断を想定するこの地域の一般的な古地理仮説とおおむね調和的であった。ただしオオヤマリクガメの分布だけは,現時点で各地から出土している化石の同定結果を見る限り,与那国島(南琉球)から徳之島(中琉球)にかけて同じものがいたことになり,その点で非調和的であった。本種のこのような分布は,陸橋分散に対する漂流分散のような,本種に特異的な分散様式を反映しているのかもしれない。この問題については,オオヤマリクガメと同定されている各地域サンプルの,より詳細な比較などにもとづくさらなる検討が望まれる。(著者抄録)
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