抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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東日本大震災後,電力を多く使うイメージのあるIHクッキングヒーター市場は大きく縮少し,キッチンバス工業会が調査したビルトイン加熱調理器の装着率実績はガスが49%に対してIHクッキングヒーターは29%となっている。一方,近年はユーザー意識も変化し,三菱電機が行ったビルトイン加熱調理器の次回の購入意向調査で46%の人がIHクッキングヒーターを選ぶまでに回復している。また,装着実績と購入意向の違いの要因検討としてガスコンロを導入した理由を調査した結果“使い慣れている”と“価格”が上位になっていることが分かった。これまでのIHクッキングヒーターは多機能を特徴として慣れないユーザーには操作が難しく,価格も高い製品であった。2017年4月21日に発売した三菱IHクッキングヒーター“シンプルIH”は機能を厳選し,操作を分かりやすくし,お手入れの手間を省き,価格を抑えることで誰にでも簡単に使え,より多くのユーザーの選択肢に入ることを目標にした。これによって,ビルトイン加熱調理器市場でのIHクッキングヒーターのシェア拡大を目指す。初めてでも簡単に操作ができるよう,操作ボタン数を最小限にし,排気穴や調理面の段差を少なくして拭き掃除もらくに行えるようにした。メンテナンスが面倒なグリルを搭載せず,そのスペースに調理道具などが収納できる引き出しを設置した。さらに,洗いやすく焼き魚から蒸し料理まで様々な調理ができるIH専用プレートを付属した。今後もIHクッキングヒーターを使いやすく綺麗(きれい)で,楽しく料理ができる調理器として開発を行う。(著者抄録)
