抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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Rabyとその学生によって提案された,SO(10)あるいはPati-Salam(PS)ゲージ対称性の下での3ファミリーYukawa統一超対称(SUSY)大統一理論の以前の研究により,この模型は低エネルギーおよびインフレーション観測量をフィットすることができることが示された。しかしながら,低エネルギー観測量に対するフィットは,特に,sin2β,および,アップおよびダウンクォーク質量に対しては良くなかった。この論文では,PSをゲージ群に取り,この模型のYukawaセクターのみを修正することにより,低エネルギーフィットは著しく改善し,グルイーノ質量M=1.6TeVに対してχ
2/dof≧2.2なのがM=1.9TeVに対してχ
2/dof=1.12になる一方,模型の他の量は変化しないことを示した。特に,最も軽いSUSY粒子は300~500GeVのニュートラリーノ,最も軽いストップとスボトムは質量が3~5TeV,およびCP奇Higgs質量は5~6TeVとなり,軽いHiggsボソンに対するデカップリング極限にあった。付け加えて,ATLASおよびCMOSコラボレーションによるグルイーノ簡単化模型解析を再解釈し,この模型に対する最も厳しいグルイーノ質量制限はM~1.9TeVとなることがわかった。電子に対する電気双極子モーメント,分岐比BR(μ→eγ),およびレプトンセクターにおけるCP破れ角,sinδに対する予言は,以前の結果と比較して著しく影響されることがわかった。まとめると,2.7TeVまでのグルイーノ質量に対してこの模型のχ
2/dofは2σより十分小さいため,この模型を排除すること,あるいは,LHCのこのランによってアクセスできるグルイーノ質量に対して上限を課すことはできないことを示した。楽観的にみれば,これは,この模型は依然として生き残り,近い将来に低エネルギーSUSY粒子を見つけられるかもしれないことを意味している。