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J-GLOBAL ID：201702222286728455   整理番号：17A0250225

平面分子からなる非平面分子の創製-非平面拡張π共役分子:ヘリセン-

著者 (1件)： 宮坂誠 (東京電機大 工)
資料名： 化学と教育  (Chemistry & Education)
巻： 65  号： 2  ページ： 70-71  発行年： 2017年02月20日 
JST資料番号： G0942A  ISSN： 0386-2151  CODEN： KAKYEY  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ベンゼン環3個が直線的に縮環するとアントラセンになるが,屈曲的に縮環するとフェナントレンになる。その屈曲的な縮環を続けて生成した芳香族化合物をヘリセンと総称する。本稿ではそのヘリセンを概説した。ベンゼン環6個が個屈曲的に縮環すると,両端のベンゼン環同士は同一平面上に位置することはできず,6個以上縮環したヘリセンは螺旋構造となる。螺旋構造には右巻と左巻があるため,ヘリセンは旋光性や円偏光二色性などの光学特性を発現する。ヘリセンの合成研究では,[16]ヘリセンの合成,ヘテロ環を縮環させたヘリセン,蛍光特性を付与したヘリセン,キロプティカル特性に優れるダブルヘリセン,およびヘリセンポリマーなどが合成されており,それらを紹介した。

シソーラス用語： 光環化 ,  環化反応 ,  *芳香族縮合炭化水素 ,  共役 ,  重合体 ,  発光 ,  旋光性 ,  円偏光二色性
準シソーラス用語： π共役 ,  キロプティカル ,  ポリヘリセン ,  *ヘリセン類 ,  右巻きヘリックス構造 ,  蛍光発光 ,  光環化反応 ,  左巻きヘリックス構造 ,  酸化的環化反応 ,  縮合多環複素環化合物

分類 (1件)： 四環以上の炭素縮合多環化合物  (CF06090C)

引用文献 (4件)：

• 1) M. Gingras, Chem. Soc. Rev. 2013, 42, 968.
• 2) 神川 憲,有機合成化学協会誌 2014,72,58.
• 3) K. Nozaki, H. Oyama, M. Akiyama, K. Nakano, M. Naito, K. Nobusawa, Org. Lett. 2016, 18, 3654.
• 4) K. Müllen, X.-Y. Wang, X.-C. Wang, A. Narita, M. Wagner, X.-Y. Cao, X. Feng, J. Am. Chem. Soc. 2016, 138, 12783.

タイトルに関連する用語 (5件)： 平面分子 ,  創製 ,  拡張 ,  π共役分子 ,  ヘリセン