抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
Au/(7%グラフェンドープPVA)/n-Siキャパシタを作製し,室温で広い周波数範囲において複素インピーダンス分光法(ISM)を用いてその電気特性を調べた。十分に高い正電圧,即ち,蓄積領域における容量-電圧(C-V)プロットから,特に低周波数において,明瞭に異常なピークが明らかになり,この大きさは,周波数の増加と共に減少し,局所表面準位(N
ss)及びシリーズ抵抗(R
s)のために負電圧へ移動する。パラメータに及ぼす表面準位及び分極効果の影響をなくすために,中間及び高周波領域において,拡散ポテンシャル(V
D),ドナー濃度(N
D),Fermi準位(E
F),空乏層幅(W
D)及び障壁高さ(Φ
B(C-V))のようないくつかの主要パラメータを逆バイアスC
-2-Vプロットから得た。容量-電圧(C-V)及びコンダクタンス-電圧(G/ω-V)特性に及ぼすN
ss)及びR
sの影響を調べるために,N
ss)及びR
sの電圧依存プロファイルを,それぞれ,低周波数-高周波数容量(C
LF-C
HF)及びNicolianとBrewaの方法を用いて得た。実験結果から,C及びG/ωの2つとも,N
ss)及びR
sと(7%グラフェンドープPVA)中間層の影響によって特に空乏及び蓄積領域において,周波数と印加バイアス電圧に非常に敏感であることが分る。双極子及び界面分極は,低周波数では有効であり,双極子は,回転し捕獲する十分な時間があると考える。実験結果から,高誘電体(7%グラフェンドープPVA)中間層は,容量を増加させることを確認した。得られたε’の高い値(=593.2)は,ほとんど通常のSiO
2の156倍,SnO
2あるいはSi
3N
4の79倍,そして,TiO
2の12倍であることが明らかである。従って,MISあるいはMOSキャパシタの容量値は,高いε’値を持つ界面層を用いることによって,大幅に増加し,広い範囲の電荷/エネルギー捕獲及び貯蔵応用に用いることができる。得られた実験結果から,(7%グラフェンドープPVA)を従来の二酸化シリコン(SiO
2)を取り換える代替材料として用いることができると言える。