抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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隠れマルコフモデルは系列データのモデルとして広く用いられる。自然言語処理では形態素解析や品詞推定のモデルとして,音声工学では音声認識で入力信号から音素を推定する音響モデルとしてよく利用される。従来,隠れマルコフモデルでは状態は1つ前の状態にのみ依存する,1次マルコフモデルが利用されてきた。この理由として,高次マルコフモデルでは計算量が次数に応じて指数的に大きくなること,及び状態遷移の組み合わせが膨大になることから,各遷移に対する学習事例が相対的に少なくなってしまい,データスパースネスの問題が起こることがあげられる。本稿では,適切な事前分布を導入することでデータスパースネスの問題を解決し,また次数nを確率変数として系列データの各位置に導入することで,隠れマルコフモデルを次数可変へ拡張した手法を提案する。提案手法によって,高次隠れマルコフモデルを効率的に計算し,また従来では扱えなかった複数の次数の遷移確率が混在するような,複雑な分布から生成されるデータも扱えることを示す。(著者抄録)