抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
初学者が機械学習の理論や仕組みを理解する場合には,数式で表現されている機械学習アルゴリズムの振舞いの理解でつまずきやすい。本論文では,数学の基礎知識がないと式から直感的に処理を理解するのは難しいので,数式をプログラムで実装して振舞いを確かめる方法を解説した。実際に関数の最小値を求める最適化手法の中で最も基本的なアルゴリズムである最急降下法をPythonで実装し,パラメータを変化させた場合のモデルの振舞いを確かめた。まず,最急降下法では特定の式を繰り返し適用してパラメータwの値を更新し,誤差関数E(W)を最小化するwを求めるがwの変化からステップごとにE(w)を微分し,その地点での傾きを求めて誤差が小さくなる方向にwを更新していることを示した。次に,モデルのハイパーパラメータである学習係数εを変化させたときのステップごとのE(w)の値の変化から,εを小さくするほど変化幅は小さくなり,より確実にwの値を収束までに持っていけるが収束までに必要なステップ数は増えることを確かめた。また,εの値を大きくするほど変化幅は大きくなって収束までのステップを短縮できるが,変化幅が大きすぎるとうまく収束できないことがわかり,値の変化が与える影響をグラフ化する有効性を示した。