抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2012年に国内のITS無線通信システムの標準規格であるARIB STD-T109が策定され,車車間通信のアクセス制御方式としてCSMA/CAが採用された。CSMA/CAでは乱数により定められる待ち時間の間,他にフレームを送信している移動局が検出されないことを確認してからフレームを送信することで,フレーム衝突を低減させるアクセス制御方式である。しかしながら,この規定のフレーム衝突低減機構を導入することによる回線未使用時間とITS通信での小容量のフレーム伝送のための回線使用時間の比で眺めると,回線利用効率の改善の余地があると考えられる。そこで,本論文ではITS通信特有のフレーム生起の周期性に着目し,フレーム送信順序を制御することで回線利用効率を向上させる手法について検討する。提案手法は標準規格に対してわずかな機能を加えることで実現可能で,提案手法に対応していない移動局が混在する環境でも互換性がある。本論文ではネットワークシミュレーションを用いて,提案手法に非対応の移動局が混合している環境や移動局の参入・離脱が発生する環境においても,提案手法の性能がARIB STD-T109に準拠した手法のそれをつねに上回ることを示す。(著者抄録)