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J-GLOBAL ID:201702225747570641   整理番号:17A1943443

可溶性エポキシドヒドロラーゼの阻害は糖尿病性網膜症を防止する

Inhibition of soluble epoxide hydrolase prevents diabetic retinopathy
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資料名:
巻: 552  号: 7684  ページ: 248-252  発行年: 2017年12月14日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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糖尿病性網膜症は成人における失明の重要な原因であり,血管細胞の進行性消失と血管間の結合のゆっくりした崩壊を特徴とし,これらが血管漏出および網膜浮腫につながる。この疾患は後期には,炎症性の細胞浸潤,組織破壊,および血管新生を特徴とする。今回我々は,可溶性エポキシドヒドロラーゼ(sEH)が,ドコサヘキサエン酸の誘導体であるジオールの19,20-ジヒドロキシドコサペンタエン酸の生成によって周皮細胞の消失および内皮の障壁機能の破壊を開始する,重要な酵素であることを明らかにする。sEHの発現および19,20-ジヒドロキシドコサペンタエン酸の蓄積は,糖尿病マウスの網膜と,糖尿病患者の網膜および硝子体液中で増加していた。機構としては,ジオールが細胞膜を標的としてコレステロール結合タンパク質の局在を変化させ,プレセニリン1のN-カドヘリンおよびVE-カドヘリンとの結合を妨げることで,周皮細胞と内皮細胞の相互作用と,内皮細胞間の結合が障害される。糖尿病マウスに特定のsEH阻害剤を投与すると,非増殖性の糖尿病性網膜症の特徴である周皮細胞の消失および血管透過性が阻止された。逆に,非糖尿病マウスの網膜のミュラーグリア細胞でsEHを過剰発現させると,網膜症の糖尿病マウスで見られるのと同様の血管異常が複数生じた。従って,sEHの発現上昇は,糖尿病性網膜症の発症における主要な決定要因であり,sEHの阻害はこの疾患の進行を防ぐことができる。Copyright Nature Japan KK 2017
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