抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
農業分野においては,毎年多くの死亡事故が発生している。10万人あたりの死亡事故件数という観点からみると,そのレベルは今や建設業をも宇和マらり,農作業死亡事故削減に向けて,農作業安全対策に関する種々の取組が進められている。本稿は,転倒・転落事故件数が多いトラクタに対象を絞っている。事故の未然防止のための危険個所の改善については,日ごろから地域等でヒヤリハット事例が起こった場所を中心に情報共有(ハザードマップの整備等)して問題意識を高めることが大切である。ハザードマッップに関連して,革新工学センターでは,危険個所接近警報アプリの開発に取り組んでいる。これは,道幅が狭い,路肩の先が急傾斜,見通しが悪い等の危険個所について,事前にスマホアプリで登録しておくことで,危険個所に近づいた時に運転者に対して警報を発するというものであり,トラクタ等農業機械の運転席にスマホを固定設置して使用する。また,トラクタ転倒・転落時自動通報手段について,検討中である。作業・営農支援システム(GPSや通信端末を搭載した農業機器から発信される稼働状況をもとに,ユーザーの農業機械を見守るサービス)を装備したトラクタを対象に,同システムの自動メーツ発信機能により転落・転倒判断時に,事前登録先に位置情報付きメールを送信するというイメージである。転落・転倒時のもう1つの自動通報手段として検討中なのが,ウェアラブルセンサを用いた運転者自身の転落・転落検知機能である。手首装着型のウェアラブルセンサは,作業者周辺の温度や湿度,作業者の脈拍等をセンシングする機能に加え,加速度や気圧等の変化から装着者が転落・転倒したことを検知する機能と,セットで使用するスマホを介して,例えば事前登録された作業管理者や家族等の連絡先に異常が発生したことを伝える機能を持っている。