抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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水素化銅(CuH)に関する最も一般的な合成方法は,副生物としてかなりの量の金属Cuの形成をもたらすハードな配位子を用いる。ここでは,中間体Cu(H
2PO
2)
2(aq)錯体の形成を介して,溶液中のCuCO
3・Cu(OH)
2の次亜リン酸(H
3PO
2)との反応によるCuHの合成方法を研究する。種々の反応時間でXRD,FTIRとSEMを用いて反応生成物を特徴付け,Cu(H
2PO
2)
2(aq)のCuH(s)への変換の反応速度をNMRで追跡し,考察した。本合成方法は,合成を大気中で行った場合でさえ,多量のCuHを得るための簡単な方法を提供することを示す。Cu
2+の初期ソースとしてCuSO
4を使用する古典的なWuertz法と比較して,本合成法は少ない金属Cu副生物でCuH粒子を生成する。これは,反応媒体がCu(I)を不均化できるハードなSO
42-配位子を含まないという事実に起因すると考える。関与する中間体と試薬の既知の反応性に基づき,反応のメカニズムを検討する。導電性膜を作製するための,CuHを使用することの可能性を探った。水分散CuH粒子を用いた試験は,この化合物がH
3PO
2で還元され,Cuの導電薄膜をもたらすことを示す。通常のオフィス用紙の上にこれらの膜を作成し,周囲条件への数週間の暴露後でさえこれらがOhm姓導電体であることが判明した。ここで報告した合成法は非常に少ない不純物で水性媒体中において多量のCuH粒子を生成するという事実,そしてこれらが安定な導電膜に変換できるという事実は,導電膜を印刷するまたは表面コーティングを作製するなどの,CuHに関する新しい用途を開拓する。Copyright 2017 Royal Society of Chemistry All Rights reserved. Translated from English into Japanese by JST