抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2012年の東京駅丸の内駅舎の保存・復原事業に伴い内装を刷新し,設備・機器を取り換えた東京ステーションホテルでは,設備の運転最適化とスタッフの地道な努力による省エネに取り組んでいる。東京駅の玄関口に立地するため,建物の保存・安全面から各室の窓を開けられず,同ホテルはエネルギー消費量が増えやすい条件を,備えている。ホテルという業態上,温度設定を制限して宿泊客に負担を強いるわけにもいかず,宴会場などの共有スペースが省エネのターゲットとなった。BEMSのデータと照らし合わせて,「運転スケジュールの見直し」に取り組んだ。インバータの運転周波数を見直し,全体で消費電力量を年間で76,150kWH(CO
2換算で28.7t)削減できた。また温度の制御方法を見直し,冬期に外気が10°C以下になった時には冷房負荷を止めて外気冷房に切り替えることにした。これにより,年間の熱源消費量を60,468MJCO
2換算で3.1t)削減できた。空調機の外気ダンパ開度を100%から75%に変更したことで,年間の熱源消費量を66,420MJCO
2換算で3.4t)削減できた。照明についても見直しを進め,2016年度には全体の50%がLED照明となっている。さらに,顧客の「暑い」「寒い」といった声に配慮しながら,0.5°C刻みで温度を管理している。その結果,省エネを達成しながらも利用客から「心地よい環境だった」との評価を,得ている。